Studio 150 / Paul Weller

howdymoon2007-09-03



今の自分の音楽的嗜好の入り口を開けてくれたのはスタイル・カウンシルであったことは間違いないはず。そういう意味ではジャムやスタイル・カウンシルをリアルタイムで聴けたのは幸せなことだ。


これは彼のソロ9作目にして、初のフル・カバー・アルバム。
もともと、ルーツであるファンカデリックやカーティスの曲をカバーしていた彼。
このアルバムではニール・ヤングやディラン、ローズ・ロイス、オアシスらの曲を採りあげている。
そのどれもが肩の力が抜けているのに骨太な音楽ばかり。スタカン時代を思わせる勢いがある「The Bottle」ギル・スコット・ヘロン)、こ洒落たところを排除した素っ気なさがうれしい「Early Mornig Rain」(ゴードン・ライトフット)、「Close To You」バカラック)など、まさに換骨奪胎と言える新鮮な解釈のカバー集になっている。目を見張る出来なのが「Thinking Of You」(シスター・スレッジ)。ダンス・クラシックとして若い人にも人気の曲だが、原曲のメロディの良さは生かしながらも大胆に料理を施して、アコースティック・ソウルの名曲に仕上げている。ボーナスの2曲もうれしい。はっきりいって名盤です。