The Deirdre Wilson Tabac / Deirdre Wilson Tabac

howdymoon2009-09-07


 2月に上京した時に新宿のディスク・ユニオンで買った盤。またイギリスのJAZZMANレーベル関係の復刻なのかな?
 WEB上でもほとんど情報がないのだけど、ジャケットの写真を見ると男二人女一人の白人グループみたい。どれがウィルソンなのか、どれがディアドリーなのか、はたまた名前は関係ないのかまったくわかりません。
 全体を流れるのはソウルとロックのエッセンスがふりかけられたレア・グルーヴの雰囲気。'70年という時代の雰囲気が所々に顔を出していて、いかしたB級臭さが憎めません。それは「(Sittin' On)The Dodk Of The Bay」のカバーであり、スライの「Dance To The Music」にソックリな「Let's All Join Together」であり、「Get Back」のカバーでしょう。特に「Get Back」のカバーはエレピを使いながらホーンをかぶせて黒く盛り上がるファンキーなアレンジ。数多いビートルズのカバー曲の中でも最高の部類に入るでしょうね。 
 このアルバムの一番の目玉はアル・クーパーが在籍していたブルース・プロジェクトの曲のカバー「I Can't Keep From Cryin' Sometimes」。イギリスのペドラーズがやりそうなジャズ・ロック・スタイルのハチロク・ナンバー。間奏の二本のギターの掛け合いが相当かっこいいですね。
泣き節ソウルの「Angel Baby」やソフトロックな曲調の「The Last Thing On His Mind」フリーソウルのコンピに入っていそうなジャジー「Magic Woman」など、どれも奇跡的なくらいに粒ぞろいの曲ばかりです。
 今を逃すとなかなか再発されないでしょうから、無くなる前に買ってしまうことをオススメします。