視聴覚研究大会

howdymoon2009-10-30


 研究発表大会。市内の先生方をはじめ県内の多くの地域から、また県外からも、およそ130名ものかたに来校していただいた。同業の中学校の教員ばかりでなく、大学の研究者や教職大学院の院生、行政職の方々もいらっしゃっており、ICTを活用する教育に対する注目が高いことがわかる。地元の新聞やTVの取材もあった。
 自分の役割は公開授業の授業担当者と全体会の基調提案の二役。
 授業の方はおよそ40名ほどの参観者がいたが、始まってしまうとそれほど緊張もなく進められた。いきいきとした顔で授業に取り組んでくれた生徒のおかげである。
 「大きな都市が東側に集中しているのはなぜか」という学習課題を設定して中国の調査を進めてきた。生徒が班ごとに調査した成果を発表するというのが今日の授業内容。ポイントは発表する側ではなく、発表を聴く側の力を伸ばすことだ。そのために、以前から取り入れてみたかった思考回路図づくりを初めて導入してみた。今の生徒たちにはややハードルが高いのではないかと危惧したが、なかなかどうして。他の班の発表をしっかり聞き取って、自分たちで消化しながら、再構成できていた。
 こういう公開授業は受けている生徒に助けられているということをわからないといけない。うまくいかないのは自分のせい、うまくいくのは生徒のおかげである。 授業を参観していただいたM先生のアンケートにも、思考回路図づくりをほめていただいた。こんないい思いができるのは、やっぱり生徒ががんばってくれたお陰だ。心の底から、ありがとうと言いたい。
 
 基調提案の方はまずまずといったところ。18分間をいただいていたが、原稿を読みながらパワーポイントのスライドを流していくので精一杯であった。それでも「ICT活用の日常化」のために取り組んだことが伝わったのではないかと思う。最後に個人的な思いを一つ加えて終了。「一人の百歩より、百人の一歩」という話だ。うちの市のように環境が整えられているところは全国的に見ても少ないのだから、まずは一歩目を踏み出してみましょうよ、というメッセージである。幸いにもうちの学校の同僚は、どんどん一歩目を踏み出してくれた。使ってみるとその良さがわかるので、自ずから二歩目・三歩目へと進めてもくれていた。授業を良くしたい、わかる授業を作りたいという思いが結集して成功につながったと思っている。

 高橋先生の講演はいつものように切れ味が見事なもの。高橋先生との出会いがあったからこそ、自分も変わることができたし、うちの学校も変わることができたように思う。このつながりをこれからも大切にしていきたい。