世界最速のインディアン('05)

 2年続けて担任していているNの母親から薦められた映画。については今までも紹介している読書好きの女の子。2学期の保護者会で、Nの母親が映画好きということがわかって、しばらく映画の話をしていたのだが、わざわざオススメの映画を手紙で教えていただいたのだ。オススメの12本のうち、見たことがあったのは「グリーンマイル」と「シンデレラマン」のみ。あとはミニシアター系のものばかりで、名前さえも聞いたことがないものばかりだった。かろうじてハードディスクに録画されたままになっていた「世界最速のインディアン」を冬休みに見た。

 主演はアンソニー・ホプキンス。インディアンとは主人公が乗るバイクのメーカー名だ。

1960年代のニュージーランド。自分のバイクで最速を目指すバート・モンローは、スピードの聖地ユタのレースに出る金がない。年金暮らしで若くもない。自ら合金を作ってシリンダーを鋳造し、タイヤもチューンし、改造に改造を重ねた愛機インディアンもツギハギだらけの47歳。だが病院で狭心症を告げられたその日、彼は銀行に行って家を抵当に金を借りた。今こそ地球を半周して、広大な塩平原で愛機をぶっ飛ばすために…。(みんなのシネマレビュー より)

 ニュージーランドから船でロサンゼルスへ、そしてオンボロの中古車でユタまで行くロードムービーの作りになっているのだけど、登場する人物がみんないい人ばかり。ハリウッドでは連れ込みホテルの従業員のゲイに助けられ、同じく中古車屋のメキシカンには修理の腕を見込まれる。ユタへの途中で知り合うネイティヴ・アメリカンには狭心症の薬をもらったり、立ち寄ったガソリンスタンドの未亡人と一夜をともにしたり・・・。すべて善人なのはリアリティがないというふうにも思えるが、この映画が実話をベースにしたとなると話は別。60を過ぎてこんな夢みたいなことにチャレンジするような人は、おそらく何事も前向きに好意的にとらえるのだろうし、人間的にも魅力があるから自然と周りが応援するのだろうなぁ。見習わなくちゃね。

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