Deep In My Soul / Smokey Robinson

 今聴いているのはSmokey Robinsonの『Deep In My Soul』(’77 Tamla)。
 '70年代のスモーキー・ロビンソンは、1,2のアルバムを除いてウエブの世界でもまったく無視されているようである。このアルバムもググってみても、まったく話題に上っていないようだ。
 ‘79年に「Cruisin’」のヒットで表舞台に戻るまで、シングルはもちろん、アルバムの売れ行きも芳しくない。だからといって『A Quiet Storm』(’75)や、『Love Breeze』(’78),『Smokey』(’73)など、’70年代の作品の質が悪いわけではない。'70年代以降のスモーキーにあるのは、若さがはじけるようなジャンプ・ナンバーではなく、大人の鑑賞に堪えるようなゆったりとした薄味のソウル・ミュージックなのである。
 さて、このアルバムのことに話をうつそう。一応、ディスコ・シーンに色目を使ってみたような「Vitamin U」のような曲もあるが、あとは、期待通りのユルユルさ加減である。まさにキング・オブ・ユルユル。ユルユル副社長である。全曲他人が作ったものばかりのせいか、残念ながら曲にインパクトやフックが無くて、アルバム1枚通して聴くのはけっこうシンドイけど。往年の大ヒット曲「You Really Got a Hold On Me」にそっくりな「There Will Come a Day」やSmokey meets Niagaraな雰囲気の「Let’s Do The Dance Of Life Together」あたりは、けっこういいのですが・・。