人やまちが元気になるファシリテーター入門講座 / ちょんせいこ

 週末に行った講座の会場で購入。『学校が元気になるファシリテーター入門講座』が、文字通り教員対象のものだとすると、この本はもっと幅広く、企業や行政機関、NPOなど、さまざまな組織の中で話し合いを活性化させようとがんばる人向け。だから、17日分の項目の中では、ファシリテーターとして必要な姿勢や技術、ワークショップの設計図などが、わかりやすく書かれている。 この「わかりやすく」というのが大切で、今までこの類の書籍を何冊か読んだことがあるのだけど、ココまでわかりやすく書かれているものは無いと断言してイイほど。
 『学校が・・・』の中でも、ちょんさんが書かれていたのだが、「自分」が書きたいことを書いているのではなく、「読者」が読みたくなるような書き方の工夫をされているからだろう。この書き方一つをとっても、ファシリテーター的。つまり、「上位にいる知識を持つ者(=著者)が、下位に位置する知識を持たない者(=読者)に教える」という構造ではなく、参加者(この場合は読者)が著者の文章に触れることで、刺激を受け学びながら、ゴールを目指していくという構造になっている。だから、17の項目のところどころに、自分を振り返るようなアクティビティが用意されている。読みっぱなし、読ませっぱなしではないのだ。
 最後に。「おまけ」のところに、ちょんさんのライフヒストリーが書かれている。今まで、この部分を知りたかったのだ。

人やまちが元気になるファシリテーター入門講座―17日で学ぶスキルとマインド

人やまちが元気になるファシリテーター入門講座―17日で学ぶスキルとマインド