Big Bright Street / Hirth Martinez (1977)
「All Together Alone」が有名な1stアルバム『Hirth From Earth』はもちろん大好きなんだけど、この2ndもなかなか捨てがたい魅力を持っている。
プロデュースは前作のロビー・ロバートソンが、かのラスト・ワルツ制作で忙しくなったため、代役のジョン・サイモンが務めている。そのジョン・サイモンは全曲でピアノを弾いているのだが、もともとハースもジョンも出身地はジャズ畑だからこそ、そこかしこに漂うジャジーな(あくまでもジャジー)雰囲気がこのアルバムを特徴づけている。
そんなジャジーな曲の代表がラストの「Only In America, Jim」。スティーヴ・ガッドの素晴らしいドラムが堪能できる「Love Song」、ガース・ハドソンのアコーディオンが「Big Bright Street」も素晴らしい。ベスト・トラックは「All Together Alone」をコミカルに翻訳したかのような「The Mothman Samba」。なんとハエ男のサンバ。ロン・カーターのベースが温かみのあるいい音なのだ。
忙しかった日の疲れを落としてくれるようなアルバム。真夜中にどうぞ・・。