Monster In Town / 吉田美奈子

ファンク期に入ったばかりの頃の作品。全編、スラップ・ベースはうなりまくるし、サックスをはじめとしてホーンは鳴りまくるゴリゴリのファンク。「Monster Stomp」なんて、歌さえなけりゃ、ちょっと軽めのパーラメントといった雰囲気の演奏（あくまでも軽めのだけどね）なのだ。

ファンクものもいいが、彼女の歌の巧さを堪能したいなら「Black Eye Lady」やゴスペルの「つかの間の時へ」がオススメ。しなやかさと強さを併せ持つ声で、細かいところまでよくコントロールされた歌い方にただただひれ伏すのみ。あえて例えるならキャンディ・ステイトンやマージー・ジョセフといったところか・・・・。

彼女の歌を支えるのは松木恒秀、岡沢章、渡嘉敷祐一、土方隆行、富樫春生、清水靖晃と言った一流のスタジオ・ミュージシャンたち。ベースの岡沢章（渋くていいい声）とのデュエット「Knock Knock」もいい味出してます。