恋する人魚たち('90)

 男と別れる度に引っ越す母親役がシェール、ユダヤ系なのにカトリックのシスターに憧れる長女にウィノナ・ライダー、ちょっと変わり者の次女にクリスティーナ・リッチ(デビュー作?)。
 最初はあまり期待せずに見ていたんですが、中盤あたりからどんどん引き込まれていき、エンドロールのあたりでは、ほんわかした気持ちになっていました。いつも聖人伝を持ち歩いてるまじめな女の子なのにエッチな妄想が頭の中で暴走してるウィノナ。いい加減そうに見えて、ちゃんと子育てしてるシングルマザーのシェール、ルックスは冴えないけど、男としてかっこいいボブ・ハスキンス(シェールの恋人役)たちの、心のすれ違いと結びつきにホロッときます。

 いつものように映画音楽も。
'63年という時代設定ですから、登場する音楽もその時代のものばかり。
シェール自身もかつて歌っていたBetty Everettの「Shoop Shoop Song (It's in His Kiss)」やDoris Troyの「Just One Look」などなど。
その中でも一番は、特にラスト近くに登場するJimmy Soulの「If You Wanna Be Happy」は、3人のダンスも可愛くて気に入っちゃいました。