ヴァージン・スーサイズ('99)
ソフィア・コッポラ監督のデビュー作。
彼女自身が親(もちろん、フランシス・フォード・コッポラ)の束縛にがんじがらめにあっていたのかと勘ぐりたくなるような内容だ。映画の中身としては10代の少女を描いたものなので、共感とか理解は難しいのだが、画面はたしかにきれい。ちょっとしたシーンなんだけど、姉妹の家の玄関が早送りで映されていくシーンが好きだ。
それよりも音楽の使い方が面白い。男の子たちが姉妹に電話をかけるのだけど、会話するのではなく、互いにレコードを掛け合っている。男の子たちがかける曲がトッド・ラングレンの「Hello, It's Me」という、まさに電話での男の台詞を歌詞にした曲なのが面白い。姉妹がかけるのはギルバート・オサリヴァンの「Alone Again Naturally」。またひとりぼっちになってしまったって気持ちの代弁だし。その他にも「A Dream Goes On Forever」や「So Far Away」などが使われているのだけど、どれも歌詞と映画の中の情景がリンクしていて、ニヤリとしてしまう。音楽好きにはたまらない映画だろう。
高校のパーティ・シーンにかかるのは、スティックスの「Come Sail Away」。久しぶりに聴いたなぁ。高校生の頃、スティックス好きだったんだよな。
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