二階堂和美のアルバム / 二階堂和美('06)
またまたカクバリズムからの作品。
『くるり鶏びゅ〜と』に収録されていた「宿はなし」のカバーを聴いて初めて知った女性シンガー。その「宿はなし」で、変幻自在にコントロールされた彼女の声の魅力にやられてしまったのだ。
で、このアルバム。イルリメのプロデュースで、彼はもちろん、渋さ知らズの渋谷毅、SAKEROCK、レイ・ハラカミ、赤犬など、多くのミュージシャンがアレンジャーとして関わっている。
レイ・ハラカミがアレンジした「虚離より」は、彼女の声の魅力を生かしながら、ちゃんと音楽を聞かせてくれる曲。なんだかビョークを聴いているような気にさえなってくる。「あの子のあの頃」や「絵空葉書」も同様なタイプの曲。
赤犬が参加した「日向月」やSAKEROCK参加の「Lovers Rock」もゆったりとしたリズムにのって、伸びやかに歌っている。
彼女自身が大好きだという笠置シヅ子のような「今日を問うPart2」、その笠置の曲をカバーした「アイレ可愛や」も味がある曲になっている。
ただし、曲によっては、楽曲の力よりも彼女の歌声の力の方がありすぎて、歌手というよりはヴォイス・パフォーマーとでも言いたくなるような曲もあり、そこが惜しいんだよなぁ。
- アーティスト: 二階堂和美
- 出版社/メーカー: Pヴァインレコード
- 発売日: 2006/08/04
- メディア: CD
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