5月のセレクト
恒例の月末セレクト。今月は30枚近くCDを買っちゃったので、その中から選んだものが多いです。曲順の決め方が難しいので、今回も1曲目以外はiTunesのシャッフルに任せてみました。そう、悪くはなさそうです。
- Box Of Things / Lori Cullen
- White Telescope / Plush
- Cliché / Todd Rundgren
- The 1970’s / Talc
- This Old Heart Of Mine / Heron
- If I Were A Mountain / Chris Stills
- きず / 在日ファンク
- Love Will Never Lose You / Lesley Duncan
- Stainless / The Bench Connection
- Dayton. Ohio-1903 / Randy Newman
- Summer Love / Eric Benet feat. India Benet
- I Think I’ll Tell Her / Ronnie Dyson
- I Wanna Give You Tomorrow / Benny Troy
- The Night And I Are Still So Young / The Heavy Blinkers
- 愛について / 小沢健二
- Tres Mil Millones De Latidos / Jorge Drexler
- Love Letter / R.Kelly
- Here Comes The Sun / Eugene Record
- 日本の人 / HIS
1曲目はLori Cullenがピッタリ。このふわふわしたイントロを聴いていると、柔らかな気持ちにもなるし、ワクワクもするし、何かが始まりそうな気になるんです。『Buttercup Bugle』('09)から。
2曲目は1曲目の流れを受けたドリーミーな曲。まるで、Lovin’ Spoonfulみたいな感じ。1曲目もそうだけど、この曲も春から初夏にかけての季節に、屋外で聴いたら気持ちよさそう。『Bright Penny』('09)から。
3曲目はPopの親玉。トッド・ラングレンの『Faithful』('76)から、名曲中の名曲。この『Faithful』ってアルバムは偏執的なカバー曲とドリーミーなオリジナル曲とのバランスが素晴らしいです。
4曲目はやっと買ったTalcの『Sit Down Think』('06)の1曲目。順番は逆ですが、Smooth Reunionあたりと共通するA.O.R. ほんわかとアシッド・ジャズ色がついてますが。
5曲目もUKもの。陽だまりフォークとか、木漏れ日フォークと言われていますが、どの曲も似たような感じで高いレベルの曲ばかり。その中にあって、このアイズリー・ブラザースのカバーは絶品。彼らの2nd 『Twice As Nice & Half The Price』('71)から。
6曲目はStephen Stillsの息子、Chris Stillsの1st『100 Year Thing』('98)から。親父さんと声はそっくりですが、アクはやや薄め。後半にタブラが入って、曲が加速するところがたまりません。
7曲目は一転して、浜野謙太が率いる在日ファンク。高祖ジェームズ・ブラウン師を仰いで、日本にいながらファンクを広めるというもの。『在日ファンク』('10)から、アルバム中一押しの曲。
8曲目は大好きなLesley Duncanの『Earth Mother』('72)から。彼女のアルバムは『Moon Bathing』('75)の方が有名ですが、この’72年の2nd も決して悪くはありません。「God Is Real」とどちらにしようか迷った末に、あたたかなこの曲を選択。彼女のアルバムはすべて持っているのですが、『Moon Bathing』や『Maybe It’s Lost』もCD化を熱望しています。
9曲目はBench Connectionというイギリスのデュオの1st『Around The House In 80 Days』('07)から、フォーキー・メロウな曲を選曲。曲だけを聴いていると、イギリスのグループとは思えません。
10曲目はランディ・ニューマン。最近発売された『The Randy Newman Songbook Vol.2』('11)から、『Sail Away』('72)に収録されていた名曲のセルフ・カバーを選曲。歌詞を読んでみると、素直な内容なのですが、皮肉屋の彼のことですから、裏の意味があるのでしょうか?
11曲目はEric Benetの新作『Lost In Time』('10)から。このアルバムは、本当に名作で、どの曲にするか迷いに迷った挙句、これに。このアルバムは、10年後も語られる傑作だと思うのですが、硬派のソウル・ファンの評判はどうなんでしょう?
続く12曲目もソウル系で。といっても、甘口で軟弱な歌謡ソウルです。Ronnie Dysonはポップスとソウルの中間派という雰囲気のシンガー。この曲もいいんですよね。メロディやアレンジがバカラックっぽいところが、トム・ベルのプロデュースらしい作品。フィリーは、ギャンブル&ハフよりも、トム・ベル(&リンダ・クリード)派なのです。最近発売されたフィリー物のコンピレーション『The Spirit Of Philadelphia Vol.3』から。
13曲目もソウルもの。ルー・ロウルズのような低音ヴォイスが魅力のBenny Troy。フィリー・ダンサー前回の曲なので、てっきり黒人だと思っていたら、実は白人でした。こういう下世話な曲、大好きです。
14曲目は、Heavy Blinkers。'70年代のビーチボーイズを下敷きにしたと思われる『The Night And I Are Still So Young』('06)からタイトル曲を選曲しました。遠くの方で鳴っているホルンの音が、ブライアン・ウィルソン好きのハートをくすぐります。
15曲目はオザケン。実はこの『Ecletic』('02)というアルバムは彼のアルバムの中でも一番好きだし、日本人が演奏するソウルものの中でも最も良質だとさえ思うのです。黄色人種がソウル・ミュージックを演奏するのだから、本物っぽく見せる、聴かせるのではなく、真似っこになっていないところがスタイリスト、小沢健二らしいと思うのです。ラバー・ソウル(Rubber)やプラスティック・ソウルという言葉があるのなら、この『Ecletic』は“japan soul ”(小文字のjapan=漆器)とでも、言いましょうか。歌詞も音もとてもエロティック。もっと評価されてもおかしくないアルバムだと思うのですが・・・・。
16曲目はウルグアイのホルヘ・ドレクスレルの『Amar La Trama』('10)から。スピード感のあるこの曲をチョイス。
17曲目はお騒がせ男R.Kellyの最新作『Love Letter』('10)から。アルバムごとの振り幅が大きいので、好き嫌いが分かれるのですが、このアルバムは『Happy People』に近い出来。つまり、エロ系やヒップホップ寄りではなくて、往年のソウル寄りの曲が集められています。その中でも、ステッパーズ系のこの曲は、四の五の言わずに、その心地よさに体を任せたくなる曲。スティーヴィー・ワンダーの影響も感じさせます。
18曲目は本物の’70年代ソウル。これぞシカゴソウルというべき、ユージン・レコードの『Overdose Of Joy』('77)から、このウォーキング・テンポのクリスピーな曲を選曲。
ラストは細野春臣・忌野清志郎・坂本冬美のHIS。『日本の人』('91)からタイトル曲を選曲。
いつものように、このセレクトをご所望の方は
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