Searching For Bart Davenport / Bart Davenport ('11)

howdymoon2011-07-21


バート・ダヴェンポートの最新作にして5作目。これでIncarnationsのアルバムも含めて4枚入手。コンプリートしたいんだけど、この人の場合、HoneycutやLoved Onesなど、派生ユニットとして出されたアルバムも多いし、彼がツアーに同行しているというKings Of Convenienceも気になるし、これからぼちぼち集めていくつもり。


このアルバムは彼が影響を受けたと思われるアーティストの曲を集めたカバー・アルバム。と言っても、ほとんどの曲を聴いたことが無いので、面白味は半減しますが。とりあえず曲のラインナップを。

1. Come on, Let's Go (Broadcast)
2. Cayman Islands (Kings of Convenience)
3. Maria Bethania (Caetano Veloso)
4. I Think I Had No Arms (Sandycoates)
5. You Get Brighter (Incredible Stringband)
6. Autumn Lullaby (Bridget St. John)
7. Wonder People (I Do Wonder) (Love/Arthur Lee)
8. Everyone's In Love With You (David Byrne)
9. Ramblin's Gonna Be the Death of Me (Bert Jansch)
10. Blues Run the Game (Jackson C. Frank)
11. In the Dark (The Changes)
12. Better Days Ahead (Gil Scott-Heron)

Bart Davenportの持ち味であるポップさを捨てて、穏やかなメロディの曲ばかりを選んでいることに加えて、すべて、アコースティック・ギター1本の弾き語りというシンプルなアレンジ、歌い方もあくまでもストレート。大好きなニック・ドレイクのアルバムをさらに落ち着かせたような印象なのだ。


そのNick Drakeがカバーしていた「Blues Run The Game」ニック・ドレイクの未発表曲ばかりを集めた『Family Tree』に収録されている)。このニックのバージョンやオリジナルのJackson C.Frankのバージョンよりも、このカバーは幾分明るめなトーンで歌われていて、心が洗われるような曲になっている。


一番気に入ったのは御大Caetano Velosoの『In London』に収録されている「Maria Bethania」に正面から挑んだカバー。これを書いている今、眠気で朦朧としているんだけど、曲の後半になると、カエターノのオリジナルなのか、バートのカバーなのか分からなくなるほどの仕上がり。

Loveの『Forever Changes』のアウトテイクだった「Wonder People (I Do Wonder)」も明るい仕上がり。
バート・ヤンシュの「Ramblin's Gonna Be the Death of Me」「In The Dark」,「Cayman Islands」も素敵な曲だ。アルバムの他の曲も同じようなテイストの清涼感が漂う仕上がりの曲ばかりで、この夏の夕方あたりの時間帯、シャッフルで何気なく流れてきたら、おっと耳を止めてしまうだろう。

「In The Dark」



Searching for Bart Davenport

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