7月のセレクト
7月も終わりですね。今年の夏は去年ほど暑くないために、家ではほとんどエアコンを入れずに済んでます。
毎月恒例の月末セレクトです。
- Looking At The World Through The Goggles / The Goggles
- High Tide / Batteaux
- Mighty Clouds Of Joy / B.J.Thomas
- Little Song / Lullaby Baxter
- Sweet Children / Caesar Frazier
- Go Away Little Boy / Marlene Ver Planck
- I’m Gonna Make You Love Me / Nick De Caro & Orchestra
- Thirty Days / Strawbs
- Alexander’s Ragtime Brand / Ben Sidran
- 地球百景 / ハバナ・エキゾチカ
- 明日ライドオンタイム / かせきさいだぁ
- ハイスクール・ララバイ / Little Creatures
- Maria Bethania / Bart Davenport
- Childman / Mantler
- Love In The Afternoon / Dionne Warwick
- LAUNDRY-GATEの想い出 / 松任谷由実
- I Wanna Be Around (With You) / Blue Mink
- Together / The Intruders
- If I Could Make The World Dance / R.Kelly
- Take A Trip To The Islands / Chi-Lites
1曲目はGoggles。Fifth Avenue Bandやシュガーベイブを思わせるイントロ、あっという間に終わっちゃうのが残念なくらい素敵なメロディ。
続くのはボストンの兄弟デュオ、Batteauxのアコースティック・メロウな名曲。透明感のある歌声、軽やかなギターのカッティングが蒸し暑い夏にぴったりの曲。
B.J.トーマスには名曲がたくさんありますが、この曲はそれほど有名じゃないかな? 山下達郎さんの番組で何年かに一回か流れることがありますね。邦題が「歓びのハレルヤ」というくらいですから、C.C.M.な曲。この曲はいつの時代にも通用しそうな普遍的なメロディですね。
4曲目はカナダのS.S.W.のララバイ・バクスターの『Garden Cities Of To-Morrow』から、フリューゲル・ホルンがバカラック的な「Little Song」。
5曲目はオルガン奏者のシーザー・フレイジャーの『Caesar Frazier』から。Commonの「Real People」のネタです。ソウル色が強い曲を選んでみました。
6曲目はジャズ・シンガーのマレーネ・ヴァープランクの『New York Singer』('80)から。スティーヴ・ローレンスの「Go Away Little Girl」のカバー。穏やかな声に演奏が心地よいのです。
7曲目はニック・デカロの2nd 『Happy Heart』('69)から、ギャンブル&ハフ、ジェリー・ロスが書いた名曲。ダイアナ・ロス&テンプテーションズのバージョンが有名ですね。『Italian Graffiti』が有名すぎて、このアルバムはあまり注目されませんが、彼のヴォーカルが入れられたこの曲と「Caroline, No」のカバーは絶品です。残りのインスト曲もなかなかいいんです。
8曲目はイギリスのStrawbs。イントロのペナペナしたシタールの音、ビートルズやロイ・ウッドを思わせるメロディセンスが見事です。71年の『From The Witchwood』から。
9曲目はベン・シドランの『Feel Your Groove』(71)から「Alexander’s Ragtime Brand」。ダブル・ドラム(Jim KeltnerとGary Mallabar)のリズムの上に、彼のエレピ&オルガン、Blue Mitchellのトランペット、Jesse Davisのギターが絡む曲。熱さとクールネスという相反する要素が同居しているような曲。
10曲目は20年後にやっと良さがわかったハバナ・エキゾチカ。小西康陽がプロデュースした『火星ちゃんこんにちは』から。
11曲目はそのハバナにも似たスチャダラパーのBOSSのユルユルなラップから始まる「明日ライドオンタイム」。家の中でグダグダしていて、「明日こそライドオンタイム」っていう歌詞が身につまされます。
12曲目はあの「ハイスクール・ララバイ」の気だるい雰囲気のカバー。イモ欽トリオのオリジナルには間奏のしゃべりの最後に長江健二が「ナー」と叫ぶところがありましたが、このカバーの「ナー」のダウナーな感じが最高なのです。細野晴臣のトリビュート・アルバム第1弾から。
13曲目はバート・ダヴェンポートの最新作『Searching For Bart Davenport』から、カエターノ・ヴェローゾの曲を正面からカバーした曲。ふっと力を抜いた時の歌声はカエターノにちょっと似ています。
14曲目はカナダのS.S.W. Mantlerのアルバムから。ドナルド・フェイゲンが作った曲をロバート・ワィアットの従兄弟が歌ったかのような曲。宅録ならでは閉塞感みたいな雰囲気、キライじゃありません。
15曲目は御大ディオンヌ・ワーウィックのワーナー時代最後のアルバム『Love At First Sight』('77)から。ランバート&ポッターがプロデュースしたEvie Sandsのアルバムに収められていた名曲のカバー。けだるい雰囲気はEvie Sandsの方に軍配が上がりますが、このディオンヌのバージョンもなかなかいいものです。
16曲目は松任谷になったばかりのユーミン。完成度でいえば荒井由実時代の3枚には勝てないのでしょうが、この『紅雀』というアルバムが持っているダウナーな雰囲気、虚無的な雰囲気が大好きなのです。その前作が『14番目の月』というメジャー感いっぱいのアルバムでしたから、この『紅雀』は盛りを過ぎた16番目の月と形容できそうなアルバムです。このLaundry-Gateとは、立川の米軍基地にある門の一つのことなのでしょうが、なにやら私小説的な歌詞ですね。ティン・パン・アレーの演奏も素晴らしいのです。
17曲目はマデリーン・ベルが在籍していたBlue Minkの曲。しっとりとしたA.O.R.的なソウル・ミュージックです。
後半はブラック・ミュージックを連発。フィリー・ソウルの夜明け前、'60年代後半にIntrudersがはなった名曲。'70年代の華麗なストリングスは奢られてませんが、このあまーい雰囲気はフィリーの息吹を感じさせます。この曲を初めて聴いたのはTierraがカバーしたものが最初でした。
19曲目は7年後の今も何度聞いても飽きないR.Kellyの『Happy People』から、マーヴィン・ゲイのテイストが味わえる名曲。軽快なシカゴ・ステッパーズが詰められたこのアルバムの曲を流しながらウォーキングをすると、幸せな時間になりそうですね。
20曲目はシカゴつながり。前のR.KellyのアルバムがD.J.テイストなつくりなものですから、「haaaaapy people baby」というしゃべりの後に、この20曲目のイントロが飛び出す瞬間はゾクゾク来ます。チャイライツ(私はチャイライツ派)やユージン・レコードには、こういうウォーキング・テンポの名曲が多いのですが、この曲の多幸感はホントに南の島に連れて行ってくれそうな感じです。
いつものように、このセレクトをご所望の方は
pizzicatomania2002アットマークyahoo.co.jp まで、気軽にご連絡ください。