Super Generation / 雪村いづみ (1974)

雪村いづみがキャラメル・ママ（細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆）を従えて作った服部良一作品集。

文字通り、日本の名曲をジェネレーションを超えて残していこうとするもの。このアイディアを出したのはかの村井邦彦氏だという。ヴォーカルはややクセがあるために好き嫌いが分かれると思うが（私はやや苦手）、モダンな楽曲、しなやかな演奏、服部克久氏のオーケストレーションなど、聴き所が多いアルバムだ。

どの演奏も高度なものなのだが、特に「東京ブギウギ」は彼ら４人が思い切り楽しんで作っていることがわかる斬新なアレンジと演奏。それとは対照的に、曲の素晴らしさを引き立たせるために歌伴に徹した演奏をしている「蘇州夜曲」も名曲に仕上がっている。ベスト・トラックは「胸の振り子」。鈴木のギター、太いスネアとベースの音、適所適所に響いてくれるピアノ・・・・。こんなに美しい曲に出会えて幸せです。