Pillow Talk / Sylvia (1973)

howdymoon2005-11-12


甘茶の帝王がMomentsなら,女王がこのSylviaであることは疑いの余地がないでしょう。そのMomentsやWhatnautsが所属していたオール・プラティナム・レコードの経営者でもあった彼女。作曲家,プロデューサー,経営者としても一流の”Sexy Mama”が,シンガーとしてもソロ・デビューしたのがこのアルバム。


このSylvia姐さん,過剰なまでにセクシー・ヴォイス,胸焼けしそうなくらいのささやき声,もういいよって振りはらいたくなるような猫なで声。その声がぴったりはまっているのが,大ヒット曲の「Pillow Talk。もともとAl Greenのために書かれたというが,採用されなかったために彼女自身が歌ったらしい。たしかにAl Greenが歌うとけっこうはまりそうな,しっとりというかべっとりした曲。シンプルなバッキングが余計に彼女のセクシーさを強調しています。


他にもバックトラックをほとんどMomentsのバージョンのままの「My Thing」,その反対に「Not On The Outside」は,跡形もないくらいの変容ぶり。途中でコーラスとギターとSylviaのヴォーカルがまったく解け合っていないような,まさに混沌とした曲調。けれどもバラバラなようでいてきちんと集束していくところが,この曲の不思議なところ。

それにしてもいつ聴いてもオール・プラティナムのアルバムは音が悪いですねぇ。