Nilsson Sings Newman / Nilsson （1970）

ランディ・ニューマンの才能を再発見したのはつい最近。Dusty Springfieldの『Dusty Definitely』の中の「I Think It's Going To Rain Today」を聴いてから。本人の歌うバージョンでは，あの声の毒気におかされて気がつかなかったんだけれど，こうして他人が歌うカバーを聴いてみると，けっこうリリカルなメロディの良さに気づかされるんです。

同様に、Nilssonもソングライターとしての才能ばかりに注目が集まりますが，こうして他人の曲を歌ってみると，細かいニュアンスの伝え方が非常に巧い歌手であることがわかります（「Dayton,Ohio 1903」の歌唱は絶品！）。そんな二人が手を組んだ奇跡的なアルバム。Randy Newman自信もピアノで参加していますが，そのピアノの音がなんとも温かい雰囲気の録音。ホントに名曲揃いで，「I'll Be Home」や「So Long Dad」なんて，もうちょっと歌がうまかったら，嫁にピアノを弾かせて歌いたくなるような名曲。