Just A Stone's Throw Away / Valerie Carter

howdymoon2006-01-16


Lowell Georgeが亡くなった後のValerie Carterのコメント。


「彼は私に会うとすぐこう言ったの。『君に聴かせたいレコードがあるんだ』。次の日、スタジオにアル・グリーンのレコードをたくさん持ってきて、『コイツを全部持って帰って、1年間ひたすら聴き続けろ』って。ともかく私はその言いつけに従ったわ。実際彼は正しかった。それ以外は特にローウェルから歌唱指導はなかったわね。私は毎朝、アル・グリーンサム・クックを聴きながら一緒に歌っていたの。それが私の朝練。でもこれはすごく役に立って、彼らの歌を聴きながら私自身のソウルを見い出していったのね。

〜途中省略〜

ハウディ・ムーンのあと、私の1stアルバムにもローウェルはすごく協力してくれたわ。参加ミュージシャンの人選はプロデューサーのジョージ・マッセンバーグとローウェルと私で決めたの。ローウェルは曲ごとにどういうサウンドにするか頭の中でイメージしていたみたいで、それに合うようなミュージシャンを考えたのよ。クレジットでは彼は1曲か2曲の共同プロデュースだけど、実際はアルバム全体に関わっていたの(笑)」



このアルバムのサウンドを支えているのは、Lowell George 率いる Little Feat 一派と Maurice White 率いる Earth Wind & Fire。一つのアルバムにいろいろと異なったテイストが共存しているのだが,その上を「どれも私の音楽よ」と言わんばかりに,彼女の艶やかな声が流れていく。


Bill Payneがプロデュースした「Back To Blue Some More」はもはやフュージョンサウンド「Face Of Appalachia」「Cowboy Angel」はJohn Sebastianのサポートを得たフォーキーな味。E,W & F一派が参加した「City Lights」の方はライトなファンク(うーん・・・やっぱり違和感は消えないけど・・・・)。


やっぱり一番好きなのは一曲目の「Ooh Child」。引き締まったスネアの音,揺れるローズの音,底辺をうねるベース,満を持して飛び込んでくるLowellのスライド・ギター。表現力豊かなValerieの歌・・・何度聞いても飽きないパーフェクトな曲だ。