Illegal Stills / Stephen Stills
スティーヴン・スティルスの7作目。というよりは相棒のドニー・デイカス作の曲も多いし、ドニーが歌っている曲も多いので、実質的には二人の共作アルバムといったところなのかな?
スティルスの魅力はカントリー、ロック、ソウル、フォーク、ラテンなどの要素を絶妙なブレンド具合で作っていくところ。その点が2枚組の『Manassas』が最高傑作とされるゆえんだろう。その観点から言うと、A面は「Soldier」や「The Loner」のようなストレートなロックが目立っており、ロック色が強いようだ。B面はバラエティ豊か。ドブロの響きが心地よいアコースティック・ブルーズの「Stateline Blues」、ドニー・デイカスの12弦ギターが大きくフィーチャーされた「Closer To You」、スペイン語で歌われているラテン・タッチの「No Me Niegas」。私がスティルスに求めているのはやはりB面の雑多な雰囲気なんだよな。