Sun Songs / Tom Springfield

howdymoon2006-03-03



ダスティ・スプリングフィールドの兄貴が'68年にリリースしたアルバム。

妹の方はハスキーで粘りのある声、隠そうとしても出てきてしまうブルーアイド・ソウル・シンガーっぷりが特徴だが、兄貴の方は声も流れている音楽も淡い水彩画のような色調だ。「Brazilian Love Song」というそのものズバリのボサノヴァ・テイストの曲や、有名な「Tristeza」の粋なアレンジのカバー、「Ugly Woman」キッド・クレオールの「If You Want To Be Happy」!)のようなラテン・テイストのものが混在し、'68年のイギリスとは思えないような、世の中の風潮とは隔絶したアルバムだ。「Here, There And Everywhere」の絶品のカバーが一番の出来。どの曲もイギリスならではのユーモアと薄くもやのかかったような質感が楽しめます。