'07年のシャーデー? 

大学生の頃、しばらくの間だけレンタル・レコード屋でアルバイトをしていました。自分が店番の時は、ストーンズの『Still Life』やロキシー・ミュージックの『Avaron』なんかをかけて、社長にイヤな顔をされたものでした。
その頃、若いOL風の人がよく借りていたのが、Sadeの『Diamond Life』。
OLさんたちは、いずれも小ぎれいで、ちょっとお洒落なお姉さま方ばかり。お姉さまたちは、シャーデーと一緒にカシオペアとか、チェッカーズとか、ユーロビート系のレコードも一緒に借りていったのです。なるほど、このアルバムはそう言う聴かれ方をしているのだなって思ったことを覚えています。
今日の通勤時に聴いていたのは、Corinne Bailey Raeの『Corinne Bailey Rae』(’06)。
昨年、イギリスはおろかアメリカでも大人気になった女性歌手。顔つきから見て、西インド諸島出身の黒人と白人のハーフでしょうね。そのせいか、声質も音楽全体も、ホワイトとブラックの両方の要素を感じさせるものです。
タワレコの紹介文から引用すると、

ノラ・ジョーンズをソウルフルにしたようなピュアでナチュラルな音楽性は、シャーデーやデズリーを思わせるもの。

買う側の立場からすれば、こんな風に書いてあると気になってしまい、まんまとひっかかってしまうんですよね。
で、何回か聴いてみた感想。“ソウルフル” ではないと思うけど、たしかに“ナチュラル”ではあるよなぁ。シャーデーほど、気だるい“夜”の雰囲気はなくて、どちらかというと、日曜のお昼過ぎのような雰囲気。リンダ・ルイスとシャーデーの中間とでも言いましょうか。レンタルCD屋で、このアルバムを借りる層って、何年か前のノラ・ジョーンズを借りた層と重なりそう。
彼女たち(彼ら)が、一緒に借りるのはどんなアルバムなんでしょうね。

コリーヌ・ベイリー・レイ

コリーヌ・ベイリー・レイ