マグノリア('99)
北陸の地でも冬が終わろうとしている。
一年の中で一番好きな季節なのに。
冬は夜が長いから好きなのだ(オフの時間が長いように思えるから)。
そのオフの時間に見たのは「マグノリア」('99)。
トム・クルーズが出ている程度の予備知識しかなく、
同じ監督作品の「パンチ・ドランク・ラブ」が良くなかったから、
れほど期待していなかったのだが・・・。
- 信心深い善良な警官
- クイズ番組のベテラン司会者(余命2ヶ月)と従順な妻
- その司会者の娘(ヤク中)
- クイズでは無敵の小学生とその父
- かつてはクイズ王として天才少年と呼ばれた冴えない中年
- 瀕死の金持ち老人と(もともとは)財産目当てで結婚した若い妻
- その老人のケアをする看護師
- セックス教団のイカレタ教祖
これらの登場人物のエピソードが積み重なる群像劇。
群像劇では良くあるように、
最後はこれの登場人物がからみあい終焉を迎える。
ネット上の批評を見ると、
終盤の○○○の大豪雨はどんな意味が? とか、
人物の掘り下げ方が甘いとか、
いろんな意見があって賛否両論だけど、
これは3時間の長丁場を
緊張感を持たせたまま見ることが出来る大傑作(きっぱりと)。。
○○○の豪雨を受け入れられるかどうかで、評価が別れるんだろうけど、
そのワケのわからなさもコミで傑作といえます。
なにより雨のち晴れのラストシーンには救われますし。
音楽好きとして、映画の中の音楽のことも。
もともと監督のポール・トーマス・アンダーソンが
エイミー・マンの楽曲に惚れ込んで、
この映画が作られたと言われているくらい
音楽の役割が大きな映画。
特に「Wise Up」は歌詞、メロディ、歌声、ピアノ、すべてにおいてパーフェクト。
肌触りはリリカルな方のトッド・ラングレンの曲のよう。
「Cliche」とか、「Pretending To Care」、「A Dream Goes On Forever」、
「Fade Away」のような・・といえば、雰囲気を感じてくれるかな。
他にもエイミー・マンの「Save Me」やニルソンのカバーの「One」、
懐かしいスーパートランプの「Good Bye Stranger」などが使われています。
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