市の強化練習会。バスケットの大会である。
 去年からは副顧問をしているので、ずいぶん楽になった。中学校で運動部の顧問をしている教員の負担はかなり重い。地域によっては社会教育として地域の方が指導をされている場合もあると思うが、私たちの県はそうなってはいない。平日は放課後から約2時間、休日も練習試合や大会、練習などで半日以上はつぶれる。手当の方も今はずいぶん改善されたが、私の若い頃は休日に4時間以上やる場合、380円の手当だけだった。時給100円以下である。子どもたちが好きで、子どもたちの成長を見ることが好きでなければやっていけない仕事だ。
 私はたまたま自分の好きな競技に携わることができているが、経験のない競技の顧問をさせられる場合も多い。かくいう私も、自分はバスケットを競技したことがない。たまたま20年近く前にバスケット部の担当となった頃はルールもまったくわからなかった。それでも指導をしなければいけないので、高価な指導用のビデオを購入して(たぶん、50万円以上は使ったと思う)、繰り返し見て覚えたことを指導するなど、試行錯誤の毎日だった。
 今は40代も半ばとなり、部活の練習に出る時間もずいぶん少なくなったが、若い頃にバスケットボールという競技に出会えて本心から良かったと思っている。息子も小学3年生からバスケットのスポーツ少年団に入れて以来、中学校では県の選抜メンバーに選ばれたり、高校もバスケットのスポーツ推薦で入学したりと、わが家の男性陣の生活には常にバスケットがそばにあった。
 大会の方はかろうじて2位。県大会に出場できる結果だ。なんだかんだでベストメンバーが組めない中、優勝チームを3点差まで追い詰めての善戦。3年生にとっては部活もあと2ヶ月。夏に向けてがんばってくれるだろう。