Hear To Tempt You / Temptations

howdymoon2009-05-07



 モータウンを離れアトランティックに移ってからの1作目。フィリー・ソウル衰退期とはいいながら、デトロイトの雄、テンプテーションズまでもがフィリー詣をした盤。プロデュースはロニー・ベイカー、ノーマン・ハリス、アール・ヤングが担当。後にグループに加わるロン・タイソンやロニー・ベイカーら、ほとんどの曲はフィリー勢が書いている。

 ただ、どこで録ろうとテンプステンプステンプス、変わらぬ実力を発揮してくれている。バックもフィリーにしては落ち着いたアレンジで、新メンバーのルイス・プライスが歌う「Can We Come And Share In Love」「Let's Live In Peace」、軽快なフィリー・ダンサーの「Snake In The Grass」など、フィリー詣でが失敗ではなかったことを感じさせてくれる。
ベスト・トラックはモジュレーションズみたいな雰囲気の「Read Between The Linesテンプスにはめずらしいタイプの楽曲で、躍動感がストレートに伝わってきます。

 この盤、アナログだと1000円以下で買えますから、だまされたと思って聴いてみてください。