Kate Taylor / Kate Taylor

howdymoon2009-08-29


 なぜか急にKate Taylorのアルバムが欲しくなり、1stの『Sister Kate』と迷ったあげく、こちらの方を購入。
 ご存じの方は多いと思うがあえて。ジェームス・テイラーを長兄とする音楽一家の彼女。これは7年ぶりの2ndアルバム。スティーヴ・ガッドコーネル・デュプリーリチャード・ティーといったNYの一流セッション・ミュージシャンのバックアップを得て作られている。リンダ・ロンシュタットカーリー・サイモンらのコーラスも聞こえてくる。もちろん兄貴のジェームスも。
 兄のジェームズの諸作品と同様に、このケイトにもブラックミュージック好きの心をくすぐる曲がいっぱいある。例えば「Stubborn Kind Of Woman」マーヴィン・ゲイの有名曲を”Woman”と改題して、アレンジも大きく変えて歌われている。スティーヴ・ガッドのさりげないドラミングが光るテンプテーションズ「It's Growin'」もいい。ストリングスアレンジはアリフ・マーディン。他にもベティ・エヴェレットの「It's In His Kiss(The Shoop Shoop Song)」やアイク&ティナ・ターナー「A Fool In Love」もあって、両曲とも兄のジェームズとのデュエットだ。
 その他の曲もなかなかいい。アクロス・ザ・ボーダーライン的な歌詞の「Smuggler's Song」ハチロクのバラード「Slow & Steady」はゆったりとしたアレンジと歌い方が心地よい。アルバム中一番A.O.R.色が強い「Rodeo」(弟のリヴィングストンの作)も和み系の曲。唯一の本人作「Jason & Ida」も飾り気のないシンプルな曲調で、アルバムのラストにふさわしい佳曲だ。
 全体的には、S.S.W.的な要素とA.O.R.的な要素とのバランスがちょうど良くて、ど真ん中のストライクだ。

1stの『Sister Kate』も買いですかねぇ? 誰か教えてください。