「子どもために」を疑う / 二神能基(2009 朝日新書)

 筆者は中学受験塾の経営などを経て、現在はニート支援のNPO法人の主催者。私自身も含めて、親は「子どものために」習い事に通わせるとか、中学受験をさせるとか、○○の仕事に就いてみたらとアドバイスするとか・・・・あくまでも「子どものために」と信じて行動することがある。そのことがはたして本当に「子どものため」なのか、実は親自身の見栄や世間体のためだったり、親ができなかったことを子どもに実現させてみたいだけなのではないかというのである。なるほど、なるほど。私自身にもあてはまる部分があるし、うちの家内にいたっては、けっこうな割合で当てはまっている。
 作者は親の七つの知恵として次のようなことを提言している。

  • 子どもに期待してはいけない。
  • 親も出来そこない、子どもも出来そこない(神様以外はみな出来そこない)
  • 親は子どもの壁になる
  • 親離れ、子離れをしなければいけない  など

親は子どもがある程度の年齢になったら、自分自身の人生を生きていかなくちゃいけないのだよなぁ。「子どもが私の生き甲斐」なんていう親はたしかに子どもを潰しちゃうだろうなぁ、と納得。

「子供のために」を疑う 10代の子供を伸ばす7つの知恵 (朝日新書)

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