雑多な4本

 先日、BSでやっていたもの。
山本薩夫監督。財前=田宮二郎 里見=田村高廣である。 
白い巨塔」というストーリーを楽しむのなら、人物像などがていねいに描かれているTV版(唐沢財前でも、田宮財前でも)の方が見応えがあると思う。2時間半では、話の展開を押さえるので精一杯になっており、かけ足で話が進んでしまったという印象。
 '66年のこの映画、'78年のドラマ、'03年のドラマと、配役を比べて見ても面白いでしょう。東佐枝子役の藤村志保がとてもきれいです。 

白い巨塔 劇場版 [DVD]

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 ロバート・アルドリッチ監督。
出演しているのはリー・マーヴィンアーネスト・ボーグナインジョージ・ケネディテリー・サバラスチャールズ・ブロンソンジョン・カサヴェテス…etc. とこれでもかというくらいの、男臭い映画。まさに”The Dirty Dozen”。
 リー・マーヴィン率いる囚人兵 ”汚い12人”が、ドイツ軍将校が集まる古城に侵入し、民間人もろともガソリンで焼き殺してしまう。ロバート・アルドリッチ監督は民間人をも焼き殺すという蛮行を非難する意味でつくったとのこと・・。
 このアルドリッチの男を描く路線は「ロンゲスト・ヤード」や「北国の帝王」に引き継がれていく。

そうそう、唯一の黒人兵士、どこかで見たことあるなぁと思って調べたら、NFLの殿堂入りの名選手だったジム・ブラウンだった。

特攻大作戦 [DVD]

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 クエンティン・タランティーノ監督。
 先日「愛のむきだし」というはちゃめちゃな映画を紹介したが、これも似たようなテイストを持つ作品。
 オースティン(テキサス州)での出来事を描いた第1部と、その14ヶ月後のテネシー州での出来事を描いた第2部という構成。どうでもいいようなガールズ・トークが延々と続くが、すべてはラストの3分間のためにあると言っていい。
 往年の自動車映画「バニシング・ポイント」に出てきた、'70年型ダッジ・チャレンジャーが効果的に使われていて、'70年代の映画ファンとしてはうれしい限り。それから、タランティーノ作品らしく、音楽の良さは際だっている。
 第1部に出てくるジャングル・ジュリア役の女優は、シドニー・ポワチエジョアンナ・シムカスとの間の娘です。

 「Sweet Sixteen」や「明日へのチケット」をつくったケン・ローチ監督作品。
第1時世界大戦後の1920年、イギリスから抑圧されていたアイルランドの若者たちが自由と独立を求めて立ち上がるが・・・・。
当時のアイルランドの置かれた状況を理解していないと、いまいちわかりにくい映画。「マイケル・コリンズ」も見ることにする。