The Brief Encounter / Brief Encounter (’70) 

howdymoon2010-11-23


 一時は25万円という、軽なら中古車が買えてしまうような値段でやり取りされていたという超・超・超レア盤のCD化。兄弟を中心にしたヴォーカル&インストグループが、’70年にリリースした1stアルバムです。
 自己紹介的な1曲目の「The Brief Encounter」。で1ラウンドの開始15秒でノックアウト。悶絶必至のライト・ファンクな曲です。続く「Visions」や5曲目の「Loving And Caring」は一転して、涙と鼻水が滝のように流れてしまう哀愁の甘茶バラード。この手の甘茶バラードが3曲入っていますが、一番良いのは「In A Special Kind Of Way」。ファルセットのヴォーカルが、まさに“Brief Encounter”=「逢い引き」、人目を忍んだ恋の雰囲気を盛り上げてくれます(勝手な想像ですが)。
 3曲目の「Smile」や「Good Thing, Bad Thing」は1曲目をさらにパワーアップさせたかのような、ライトファンク。後ろにタメるのではなく、やや前のめり気味なリズムに、勝手に膝が動いてしまいます。この2 曲が一番フリーソウル系に近いかな? 9曲目の「Get A Good Feeling」のグルーヴ感もなかなかのものです。
 この手のライト・ファンクの曲に登場する印象的なスラップ・ベースや、「In A Special Kind Of Way」の後ろで控えめに聞こえてくるシンセの音を聞いていると、’70年のリリースという感じがしないんだけど、どうなんだろ? 2ndの『We Want To Play』(’81)と、間も空きすぎているし・・・・。
 

ザ・ブリーフ・エンカウンター [世界初CD化] [紙ジャケット仕様]

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