Country Home / Bronco

howdymoon2010-12-13


 イギリスのブルーアイド・ソウル・シンガーとして、マニアックな人気を呼んでいるJess Rodenが1970年に組んだバンドBRONCOの1stアルバム。これはすごい。とにかく曲がイイ。特にA面の4曲はそれぞれ違ったタイプながら、名曲揃い。キーワードを並べると、「アーシー」、「ルーラル」、「フォークロック」、「S.S.W.」、「スワンプ」、「アコースティック」といったところかな。
 A1の「Civil Of You Stranger」はアコギの低音弦を効果的に使ったアーシーなナンバー、A2の「Love」はフェアポート・コンベンションあたりに似たフォークロック、A3の「Misfit On Your Stair」はラグタイム風の明るい曲。A4の「Bumpers West」はこのアルバムのハイライト。ゆったりと、そして切々と歌うジェス・ローデンのヴォーカル、クリアなアコギの音、控えめながらも的確に顔を出すドラムとベースに聴き入ってしまいます。2分過ぎのあたりからC,S,N & Yのような雰囲気のブリッジを挟んで、また元のメロディに戻る、そして最後は消え入るように終わっていくという構成も見事。アナログで言うと、これでA面が終わり。そしてB面のスタートはまたまたしみじみとしたスワンプの「Home」。このA4とB1を続けて聴けるのがCDのよいところかな。B2、B3は一転してハードな演奏。特にB3の「Time」はバッファロー・スプリングフィールドみたいなメロディアスなロック・ナンバーです。
 イギリスのフォークものというと、やや霧がかかった暗さというイメージがありますし、奥が深すぎることもあって、今までは敬遠してきたのですが、これは私のような初心者にも聴きやすい名盤ですね。
 iTunesで表示される曲名がCDのジャケットに書かれている曲名と違うようで、歌詞を聴いてみると、CDのジャケの方が正しいようです。

Country Home/Ace Of Sunlight

Country Home/Ace Of Sunlight

それと、これを書いていたら見つけました。ジェス・ローデンのソロ・アルバムもCD化されたみたいですね。

愛の狩人(紙ジャケット仕様)

愛の狩人(紙ジャケット仕様)

ストーン・チェイサー(紙ジャケット仕様)

ストーン・チェイサー(紙ジャケット仕様)