It’s Only Rock’n’Roll / Rolling Stones ('74)
ものが捨てられない質である。本棚には30年分以上のミュージック・マガジン誌、20年分以上のレコード・コレクターズ誌が。聴かなくなったレコードやCDも中古屋で売ることが出来ない性分なので、CDやレコードの棚はとんでもないことになっている。昔録画した映画やバスケットの試合のビデオカセットもホコリをかぶっている。
そして本棚の上にはカセットテープの収納ボックスが山積みに。テープはおそらく500本以上。小学校の高学年からせっせとエアチェックしたものだ。あの頃はラジオだけが情報源だったから、FMをエアチェックしたテープがごっそりとたまっている。大学生になってからは、レンタル・レコード屋から借りたレコードをダビングしたものも増えていって・・・・。
いつかは聴くかも・・・と思い、今まで捨てられなかったのだが、この年末についに捨ててしまった。10代〜20代前半の自分の軌跡がなくなってしまうようで、一抹どころか、大いなる寂しさが残る。
整理していく時に目についたのが、ローリング・ストーンズのアルバムをダビングしたカセット。そういえば、二十歳になった時の年末・年始は、ずーっとストーンズばっかり聴いていたことを思い出した。それまでは、ストーンズの良さがわからなかったのだが、二十歳頃になって急に良さがわかってきたのだ。
'60年代後半から'70年代後半のアルバムはどれも好きなんだけど、特に好きだったのは'74年の『It’s Only Rock’n’Roll』。今、久々に聴いているんだけど、A面の流れはもうたまらんね。「If You Can’t Rock Me」〜「Ain’t Too Proud To Beg」〜「It’s Only Rock’n’Roll」という怒濤の三連発。これでワクワクしなくちゃオトコじゃない。この3曲に続くのはこれじゃなきゃいけないと思える。続く「Till The Next Goodbye」〜「Time Waits For No one」という流れもゴールデン・メドレー。B面ではBlue Magicのコーラスに支えられた「If You Really Want To Be My Friend」が光っている。そして極めつけがラストの「Fingerprint File」。このどす黒いファンクネスが当時も今も大好きなのだ。ブラックミュージックをかじり始めた頃に、それまでのポップスやロックからソウルへ橋渡しをしてくれた、重要なミュージシャンたちだ。
名古屋に住んでいるわが家の息子も今二十歳の冬。ヤツは何を聴いているんだろうなぁ。
- アーティスト: ROLLING STONES
- 出版社/メーカー: Universal
- 発売日: 2009/05/08
- メディア: CD
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