Little Deuce Coupe / Beach Boys ('63)

howdymoon2011-01-26


 タイトル通り、ホットロッドがテーマのアルバム。テーマ通り若々しく勢いのある曲が多く、当時の彼らのパワーとブライアンの創作力の凄さがわかる。
 若さがはち切れそうな「Be True To Your School」、ディオンの「Runaround Sue」みたいな「Car Crazy Cutie」、コーラスの妙を味わえる「Cherry, Cherry Coupe」、排気音のSE入りの「409」、ドゥー・ワップ・スタイルの「Spirit Of America」。どの曲も似ていると言えば似ているんだけど、それでもイイ。この時期の若々しいブライアン・ウィルソンの声や、コーラス、メロディのシャワーを浴び続けたくなるからね。あ、「Young Man Is Gone」も忘れちゃならない曲。このコーラスワークも絶妙ですね。
 ホットロッド・タイプの曲として一番好きなのが「Custom Machine」。ドラム1発の後に、アカペラの「Check my custom machine」というコーラスが入る格好良さにも参っています。
 群を抜いて素晴らしいのが やっぱりバラードの「Ballad Of Ole’ Betsy」。約2分間、ブライアンの瑞々しい声を堪能できます。歌詞は、1932年製のフォード・デュース・クーペ(Little Deuce Coupe)を女性に例えたもので、馬鹿馬鹿しいくらいの車好きが、またいいんだよなぁ。
 あの『Pet Sounds』以前のビーチボーイズの音楽を聴いていると、なんで10代の時にビーチボーイズの良さに気づかなかったんだろ、って後悔するんです。あの頃はビートルズの方が上で、脳天気なビーチボーイズなんか・・・って、バカにしてたからなぁ。それと、この’63年には『Surfin’ U.S.A』と『Surfer Girl』、そしてこのアルバムも出している。

Little Deuce Coupe / All Summer Long

Little Deuce Coupe / All Summer Long