Gayle McCormick / Gayle McCormick ('71)

howdymoon2011-02-06

 ランバート&ポッター関連の音源をぼちぼち集めています。
 Evie Sandsの『Estate Of Mind』、Four Topsの一連のアルバム、Margie Josephの『Margie』、Dusty Springfieldの『Cameo』、Gene Reddingの『Blood Brother』、Tavaresの『Hard Core Poetry』、Cuba Goodingの『The First Cuba Gooding Album』など、どれも親しみやすいメロディを温かなダンヒルサウンドが包んでいて大好きなのです。
 このアルバムもその一枚。元々は、Dunhillからリリースされたものを、Rev-Olaがリイシューしたもの。残念ながら盤おこしのようで、音はこもり気味ですし、ところどころにノイズが入っているのが玉にキズなところ。
 このゲイル・マコーミックは元スミスのヴォーカリストということなのですが、寡聞にしてスミスの音源を聞いたことがないのです。そのヴォーカル・スタイルはハスキーな声でシャウトしていく、なんだか男前なスワンプっぽいスタイル。このスタイルでランバート&ポッター曲をの5曲、カバー曲を5曲取り上げています。
 まずはカバー曲から見ていくと、カーペンターズで有名なレオン・ラッセルの「Superstar」、キャロル・キングの「Natural Woman」、スモーキー・ロビンソンの「You Really Got A Hold On Me」、フォンテラ・ベースの「Rescue Me」、Kim Carnesの「Everything Has Got To Be Free」を歌い上げます。「Natural Woman」は本邦のSuperflyのバージョンにも影響を与えたのではないかと思える骨太な曲になっていますね。「Superstar」は剛速球で投げてくるような男前なスワンプになってます。
 本命のランバート&ポッター作は、どれも素晴らしい出来。彼らが書くメロディはサビに向けてじわじわと登りつめていくようなポップで親しみやすいものなのですが、それが下世話にならない程度の絶妙な塩梅なんですよね。そんなタイプの曲が「If Only You Believe」、「Gonna Be Alright Now」、「Save Me」。しかもアレンジは温かくふくよかなので、聞いているうちに幸せな気持ちになるんですよね。そして「It's A Cryin' Shame」はFreda Payneを連想させるようなノーザン・ソウル・タイプの前乗りの曲。アルバムの1曲目にふさわしいキャッチーな曲です。
 この盤、どうしても欲しくて、初めて海外から取り寄せましたが、その甲斐ありました。

GAYLE McCORMICK

GAYLE McCORMICK