Winter Playground Mystery / Peter Elizalde ('82)
またまた韓国からの贈り物。
Rivermanからのリイシューです。
このPeter Elizaldeはペルーのミュージシャン。
ペルーといえば、ポール・マッカートニーを
強烈に意識しているWe All Togetherというグループがありましたが、
このPeterの場合は、Todd Rundgrenからの影響がハンパなく大きいようです。
'82年頃のトッドはソロとしては
『The Ever Popular Tortured Artist Effect』
(邦題:『トッドのモダン・ポップ黄金狂時代』)、
ユートピアとしては『Swing To The Right』をリリースした頃。
まだまだ第一線にいたわけですが、
このPeter Elizaldeはトッドの'70年代の諸作品を下敷きにして、
とてつもなく良質な音楽を作っているのです。
トッド本人のアルバムよりもトッドらしいというもの。
何も知らずに聴いたら
「トッドの'70年代の未発表音源?」って思ってしまうような曲ばかり。
トッドと言えば、ポップでメロディアスな曲をつくる面と、
実験的でノイジーな要素(『A Wizard, A True Star』のA面的な)、
悪く言えば露悪的な曲を書いちゃう要素とが混在しているミュージシャン。
このPeter Elizaldeもちゃんと両方とも再現しているところが面白いところ。
トッドの後者の部分を再現しているのは「Day Dream」、パワーポップな「Passion Play」。
一方、メロディアスな曲としては
「Long Flowing Robe」かと思うようなイントロから始まる「Winter Refexions」、
「Be Nice To Me」のような美メロの「Dream Girl」、
「Marlene」を下敷きにしたかのような「Cold Winter Blues」など、
単なる物真似に終わらない良質なサウンドを展開している。