Strange Song Book Tribute To Haruomi Hosono 2 / Various Artists

howdymoon2011-03-26


久々にツタヤに行くと、カバーアルバム・コーナーなる一角が設置されていた。そこには、徳永英明坂本冬美などの企画盤や「○○トリビュート」と名付けられた編集盤が何枚も置いてある。


ダウンロードをして音楽を購入することが主流になりつつあるため、
フルアルバムを出せるのは、もはや限られたアーティストだけなのかもしれない。下降期を迎えているアーティストにすれば、こういう企画盤の方が逆に商品価値があるのだろうし。ともあれ、これらはマーケティングが優先されてつくられているのは間違いないだろう。


私はトリビュート盤とか、カバー・アルバムの類いは大好き。
今も安藤裕子の『大人のまじめなカバーシリーズ』を入手しようと思っているし、
最近はアントニオ・カルロス・ジョビンのカバー・アルバム、大橋トリオの『Fake Book』を買っちゃったし。


今日はそんなカバー・アルバムの中から、細野晴臣のトリビュート・アルバム第2弾を取り上げる。'07年にリリースされた第1弾の方も素晴らしかったが、この第2弾もなかなかのもの。

前回以上にバラエティに富んだ布陣が揃えられている。そして、意外性のある選曲や原曲の良さをさらに際立たせるようなアレンジが施されている。この第2弾はまたまたバラエティに富んだ顔ぶれが揃えられている。


第1弾の時のお気に入りは

■ハイスクール・ララバイ / リトル・クリーチャーズ
風の谷のナウシカ / 坂本龍一 + 嶺川貴子
■イエロー・マジック・カーニバル / Van Dyke Parks
■北京ダック / 口□□(クチロロ
■終りの季節 / 高野寛 + 原田郁子
■恋は桃色 / ヤノカミ(矢野顕子×レイ・ハラカミ)
■日本の人 / サケロックオールスターズ + 寺尾紗穂
■三時の子守唄 / ワールドスタンダード + 小池光子

と書いたが、今回のお気に入りは

■四面道歌 / キセル
■ろっかばいまいべいびぃ / Hirth Martinez + Van Dyke Parks
■はらいそ / Ann Sally + Pan Cake
■チャウ・チャウ・ドッグ / ハミング・キッチン+林立夫
■東京ラッシュ / セニョール・ココナッツ
■プリオシーヌ / シャイ・モンゴロイド
■銀色のハーモニカ / 坂本美雨 + 蓮実重臣
■夏なんです / 山弦

特に「四面道歌」「プリオシーヌ」は出色の出来。
もともと『はらいそ』はそれほど好きなアルバムではなかったので、
数回聴いたきりになっていたのだが、
このキセルのバージョンを聴くと、
原曲のメロディの良さを十分に引き出していることに驚く。

シャイ・モンゴロイドの「プリオシーヌ」は、
深みのある、そしてホログロムのように多面的な音楽がくせになって、
何回もリピートしてしまう素晴らしさだ。
『オムニ・サイト・シーイング』を買わなくちゃ。

第1弾を取り上げたときは、第2弾希望と書いたが、
今度は第3弾、第4弾と、数年おきに出し続けて欲しいなぁ。