Sun Songs / Tom Springfield('68)

howdymoon2011-05-10


五月雨なんて甘っちょろいもんじゃないほどの土砂降りの中、3kmほど歩く羽目になった。
普段ドア・トゥ・ドアの生活をしているため、100m以上歩くことさえ稀なのに。傘をさしても効果がないくらい、スボンの裾と上着の右袖はずぶ濡れ。もちろん靴の中も・・・。 そういえば傘をさして歩くなんて久しぶりのような気がする。


というわけで、傘が登場するジャケットが無いかな・・と探してみたらこのアルバムを発見。

ダスティ・スプリングフィールドの兄が'68年にリリースした唯一のアルバム。
妹の方はハスキーで粘りのある声、隠そうとしても出てきてしまうブルーアイド・ソウル・シンガーっぷりが特徴だが、兄貴の方は声も流れている音楽も淡い水彩画のような色調だ。

「Brazilian Love Song」というそのものズバリのボサノヴァ・テイストの曲や、有名な「Tristeza」の粋なアレンジのカバー、「Ugly Woman」キッド・クレオール「If You Want To Be Happy」!)のようなラテン・テイストのものが混在し、'68年のイギリスとは思えないような、世の中の風潮とは隔絶したアルバムだ。

「Here,There And Everywhere」の絶品のカバーが一番の出来ですが、どの曲もイギリスならではのユーモア(というか、なんだかインチキくさい感じとも言える)と薄くもやのかかったような質感が楽しめます。

それにしても、このジャケット素敵だなぁ。傘をさしていても幸せそう。

サン・ソングス

サン・ソングス