華麗なる賭け（'68）

録画してあった『華麗なる賭け』を見る。
実は初見。
ストーリーを楽しむというよりは、マルチ・ウィンドウの画面と音楽（ミシェル・ルグラン）を楽しむ映画。
一つ一つのシーンを楽しむのも、映画を見る視点としては有りかと思いますからね。そういう視点からすると、主役の二人がチェスで対決をするシーンのエロティックさは変態的で素晴らしい。あれじゃあ、スティーブ・マックイーン演ずる銀行強盗の黒幕が負けるのも納得です。

今でこそ、マルチ・ウィンドウといった手法はそれほど珍しくなくなりましたが、40年前は斬新だったはず。オープニングのクレジットもさすがの出来栄えです。スティーヴ・マックイーンとフェイ・ダナウェイのファッションもスタイリッシュで素晴らしいし。

音楽の方は映画音楽としてはやや饒舌すぎるきらいはありますが、音楽単体としても楽しめる演奏。さすがはルグランといったところ。主題歌の「The Windmills Of Your Mind」はColour FieldやDusty Springfield、日本のNovoなど、多数のカバーを生んだ曲。

Colour Field　のバージョン

フェイ・ダナウェイって、性格の悪そうな女を演じさせたら、抜群に上手。
映画の中での彼女の役名はVicki Andersonでしたが、JBのチームに同姓同名でこんな歌手がいましたね。