Sound Burger Planet / かせきさいだぁ('11)

howdymoon2011-07-03


 前作の『SKYNUTS』が出されたのは20世紀のこと。まさか新作が出るなんて思わなかったかせきさいだぁの新作。ちなみに、後ろについていた「三」が無くなりました。
 

 内容を聴くまで、期待半分、「大丈夫なのか?」という気持ちが半分だったのですが、杞憂でしたね。こちらが期待する「かせきさいだぁ三」(三がついている時代の)の要素はもちろんちゃんと残っているし、新しい要素もちゃんと盛り込まれていて、21世紀仕様になっています。


 「三」がついている頃のかせきさいだぁと言えば、過ぎゆく夏を惜しむ気持ちや情景を歌ったもの(しかも小学生や中学生の目線で)が多いのですが、このアルバムにもちゃんとそれは盛り込まれています。
かせきならではの「CIDER」というキーワードが使われている「CIDERが止まらない」は疾走感のあるシティポップスになっていますし、Jackie Mittoo「Oboe」をまんま引用した「夏をプレイバック」は、過ぎゆく夏を憂うかせきさいだぁ三ならではの歌詞。「恋はAnything Go」は『SKYNUTS』に入っていたっけ? と思うような曲調の曲。「ネェ What do you want?」のストレートなポップさもいいもんです。

「CIDERが止まらない」


一番気に入ったのは2曲。「明日ライドオンタイム」TOKYO No.1 SOUL SET川辺ヒロシ作曲、スチャダラパーのボーズが歌詞をつくった曲。かせきさいだぁらしい、インドアでぐだぐだ、うじうじする夏の歌。シティポップスをバカにしたような、それでいて憧れているかのような曲。
もう一つは、最もかせきらしい「プール」とか「夏休みの計画表」とか、「ビー玉」という小学生(しかも高学年)の「夏」の要素がてんこ盛りの「STAY TUNE」。歌詞も曲もいいんですよね。


それにしても「サウンドバーガー」っていうネーミングが上手いよなぁ。

SOUND  BURGER  PLANET

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