'75 / Caesar Frazier ('75)

howdymoon2009-04-17



 基本的にHip-Hop系のものには疎くて、しかも苦手なものが多いのだけど、kanye Westがプロデュースに加わっているCommonの『Be』は、アルバム全体を通して聞いても、全然飽きずにいけちゃうのです。
 Albert Jonesの「Facts Of Life」をネタにした「Be(Intro)」、Linda Lewisの「Old Smokey」を使った軽やかな「Go」Honey Coneの「Innocent 'Til Proven Guilty」を使った「Testify」Marvin Gayeの「God is Love」を回転数を大幅に落として採り入れている「Love Is」、Modulationsの「Share What You Got, Keep What You Need」を使った「It's Your World」など、元ネタがおいしいものばかりなのです。
 いつの間にか『Be』の紹介になっちゃいそうですが、今回購入したのはCaesar Frazierの『Hail Caesar!』『'75』の2in1。この『'75』に収められている「Sweet Children」という曲が『Be』の「Be(Intro)」「Real People」に使われているのです。
 このシーザー・フレイジャー(?)は、どうやらオルガンをはじめとした鍵盤奏者のようで、この2枚はデトロイトのWESTBOUNDレーベルからのリリース。『'75』の方はコーネル・デュプリー、デヴィッド・スピノザ(g)、バーナード・パーディー(Dr)などがバックアップしています。
 シールズ&クロフツ「Summer Breeze」スティーヴィー・ワンダー「Living For The City」のカバーの他は彼のオリジナル。バーナード・パーディーのハイハットさばきの上に、どちらかというとライトな奏法のオルガンが乗っています。どの曲もファンクというよりファンキーなチューンばかりですから、楽しめるはず。レア・グルーヴ好きは買っても後悔しないはず。