2005-01-01から1年間の記事一覧
マルコス・ヴァーリの'81年盤。 ブラジルのメロウ帝王マルコスとアメリカのメロウ大王レオン・ウェアががっぷり四つに組んだ意欲作。ジャケのマルコスも半笑いで余裕の表情だ。そのメロウ×メロウ=メロウの2乗ぶりが一番表れているのがラストの「Nao Pode S…
Gloria Scottの『What Am I Gonna Do』などの作品で,バリー・ホワイトの弟子というか,アシスタント・プロデューサーとしてチームを組んでいたトム・ブロックの唯一(?)のアルバム。 バリー・ホワイト,ジーン・ペイジという名前から想像がつくとおりの甘…
1973年の作品ですから、『TROUBLE MAN』と『LET'S GET IT ON』の間にリリースされたもの。 ご存じのようにマーヴィン・ゲイは'64年にMARY WELLSと、'66年にKIM WESTONと、'67、'68、'69年にはTAMMI TERRELLとのデュエット・アルバムを発表している。そのTAMM…
リロイ・ハトソンの3枚目。 師匠筋に当たるカーティス・メイフィールドやダニー・ハサウェイ,スティーヴィー・ワンダーなどのニュー・ソウルを代表するアーティストと比べると,一般的な知名度はちょっと下がるが,曲作りやアレンジの才能は決して劣ってい…
ラスカルズやフル・ムーンに在籍していたフレッド・ベックマイヤーやニール・ラーセンらが中心となっていたソウル・サヴァイヴァーズ3rdアルバム。 プロデューサーはギャンブル&ハフ。シグマ・サウンド・スタジオ録音で'74年録音となれば,フィリー・サウン…
Donny Hathawayの『Live』でのプレイが印象に残るギタリスト。ベーシストとしても多くのアルバムに参加している。もともとシカゴのChessレコードでDellsやGene Chandler,Howlin' WolfやMuddy Watersらのセッションワークをしていたというから,ブルーズもソ…
GLADYS KNIGHT & THE PIPSがモータウンからブッダに移籍してリリースした1作目。 一曲目の「Midnight Train To Georgia」がチャート1位になった勢いもあって,アルバムも大ヒット(♯9)。「Where Peaceful Waters Flow」(♯6),「Best Thing That Ever Ha…
黒人音楽に憧れて真似しようとした白人,いわゆるブルーアイド・ソウルのミュージシャンは数多いのだが,黒人音楽を作る側にまでなってしまったのが,このダン・ペン。これは彼の20年ぶりのセカンド・アルバム。前作は言わずと知れたスワンプの名盤の『Nob…
−「私は素晴らしいシンガーではないから,曲そのもので聴き手の心をつかまなければならないの」− ODE時代の代表曲を集めたボックス・セットである『私花集』についているブックレットには,彼女のこんな言葉が載せられている。 Laura Nyloはこんな風に言って…
素晴らしいジャケット。女性が登場するジャケットは,それこそ数限りなくあるが,これほど美しいジャケットはそう多くはないハズ。しいて挙げれば,Leon Wareの『Musical Massage』くらいか・・。『Musical....』は,ジャケットの雰囲気同様に男女の性愛をテ…
ランディ・ニューマンの才能を再発見したのはつい最近。Dusty Springfieldの『Dusty Definitely』の中の「I Think It's Going To Rain Today」を聴いてから。本人の歌うバージョンでは,あの声の毒気におかされて気がつかなかったんだけれど,こうして他人が…
甘茶の帝王がMomentsなら,女王がこのSylviaであることは疑いの余地がないでしょう。そのMomentsやWhatnautsが所属していたオール・プラティナム・レコードの経営者でもあった彼女。作曲家,プロデューサー,経営者としても一流の”Sexy Mama”が,シンガーと…
全15曲、ピアノによる弾き語り。うち13曲がカバーで占められている。彼女自身による 短い解説がついているが、大貫妙子の「突然の贈りもの」の部分から引用。 大貫妙子の曲を歌うということは、彼女から彼女自身が一番気に入っている毛布を貸してもらう…
遠い異国の地からアメリカのソウル・ミュージックへの憧れという点で共感するのか,山下達郎が「心の友」と表現していたken Gold。以前,Mickey Denneとのコンビで『Denne & Gold』というアルバムも出している。そんな彼らが詩・曲・アレンジ・プロデュース…
M. Cortez Brown(sax)とPaul N. Coleman(kbd)の2人組ユニットがクリスタル・ウィンズ。ヴォーカルもこの2人で,ファルセットとテノールが絡み合うもの。ほとんどの曲の作曲とアレンジもこの2人。 全8曲,どこを切ってもソフィスティケイトされたメロ…
白いスーツにピンクの背景,胸ポケットには同じくピンクのチーフ。このむさ苦しいひげ面の男の音楽をはっきりと表しているジャケット。黒人女性の考えるセクシーさがこれでもかと詰め込まれたアルバム。 ヒットしたギャンブル&ハフ作の「Turn Off The Light…
バンバン・バザールというと、ジャグ・ミュージックやジャンプ&ジャイヴというイメージだけど、このアルバムでそれらしい曲は、1曲目の「Just Moment Please」(水森亜土とのデュエット!)くらい。この4作目は普通のポップス・アルバムなのだ。それをバ…
3曲目までのピンと張りつめた緊張感はなんなんだろう。この3曲だけでもこのアルバムの存在価値は十分にあるのではないか。 まずは1曲目の「Rainbow Ride」。陰鬱なイントロとはうってかわって,中盤から顔を見せる同時期のチェイスのようなブラス・アレン…
雪村いづみがキャラメル・ママ(細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆)を従えて作った服部良一作品集。 文字通り、日本の名曲をジェネレーションを超えて残していこうとするもの。このアイディアを出したのはかの村井邦彦氏だという。ヴォーカルはややクセ…
このリオ・トレス、ドラムはBossa TresのRonald Mesquita、ベースは同じくOtaivo Baily Jr. そしてピアノはブラジリアン・ソフト・ロック(勝手なジャンルだなぁ)の大御所と言われるOsmar Milito。朴訥としたウッド・ベース、シンプルでタイトなドラムの上…
ジョニ・ミッチェルのアルバムというより、アレンジも担当したベースのジャコ・パストリアスとのコラボレーション・アルバムと思わせるような出来上がり。 ミンガスに捧げるアルバムということもあって、本来は脇役であるベースの進行が支配的だ。そのベース…
アナ・マゾッティの声自体はこれといった特徴のないなめらかなものなんだけど、バックを務めるのは、デビュー前のアジムス。コロコロ転がるフェンダー・ローズとスペイシーなアープの響きがたまらなく気持ちいいアルバムだ。 「Acalanto」や「De Um Jeito So…
セピア色の海と夕日はいいのですが、空に浮いている顔が怖いアルバム。このセレスチという女性歌手、詳細やアルバムのリリース年はまったくわからないのですが、どうもクラブ人気からリリースされたらしいもの。クラブでのお目当ては「Amor A Tres」でしょう…
アン・サリーや畠山美由紀を世に送り出した(大げさか?)ゴンザレス鈴木がソウル・ボッサ・トリオ(1人でもトリオ)。 このアルバムには、そのアン・サリーが全面的にフィーチャーされている。他にも坂田学(ポラリス)、笹子重治(ショーロ・クラブ)ら、…
'73年の名盤『Quem É Quem』では、帽子を目深にかぶって顔を上げようとしなかったドナートでしたが、この盤のジャケには眼光鋭い彼の姿。そしてタイトルの下には”psychedelic funky experience”の文字。その名の通り、ここにはクールでファンキーなドナート…
オークランド出身のコーラス・グループ。 例によってメンバーなど詳細はわかりません。 リードは張りのあるテナーとファルセットを使い分けているのですが、なかなかの実力派。'82年というと、すでに打ち込みが全盛を迎えていく時期なのですが、このアルバム…
イギリスからりリースされたスウィート・ソウルの3人組なのだが、もともとはレゲエのシンガーだったというから驚き。スウィートものでもやってみると受けるかも? ってなプロデューサーからの提案で吹き込んだというのが事実に近いのだろう。 中身はという…
オリジナルは数万円するという究極のレア盤のCD化なのだそう。'81年録音のわりにはすっきりしない音質(間違いなく盤起こしのハズ)、あれっという感じでフェイドアウトしてしまう終わり方・・・etc. インディーものにありがちな胡散臭さは消せないけれど、…
音楽にはリアルタイムで聴くことによって、より輝きが増すタイプのものがある。'70年代中頃のパンク・ロックがその代表であり、私にとって初期のバーズもそのタイプだ。21世紀の今聴くよりも、リアルタイムで聴いていたとしたらもっと違った聞こえ方がしてき…
この『青春の軌跡』という邦題のアルバムは,彼が若干21歳の頃の作品。わずか12歳の頃にデビューした彼が,前作の『SIGNED, SEALED & DELIVERED I'M YOURS』で,やっとプロデュース権を手に入れ,クリエーターとして飛躍しようとしていた頃のアルバムだ。後…